〈座談会〉よい高等教育機関とは?高校生にとってよりよい進路選択とは?

3. 他校種からみたそれぞれの役割

ありがとうございました。

ちなみに、他校種からみた、それぞれの役割についてもご意見があれば教えて下さい。

他校種からみた、それぞれの役割

大学に対して

香蘭女子短期大学 教授
中濵 雄一郎氏

私の区分けだとグローバルを目指すのか、地方で活躍する人材を育成するのかで大きく分けて二つに分かれるのかなと思っていて、どちらかにシフトした方が育成しやすいし、学生も選びやすいかな、と思っています。

麻生専門学校グループ法人本部 広報部長
久米田 周作氏

大学についてはやはり学術の研究機関っていう言い方をするんですけれども、やっぱりいろんなことを突き詰めて、研究していくのが本来の大学であると思います。

短大に対して

九州産業大学商学部 教授
聞間 理氏

大学での学び方でお話した際にもでましたが、1年でもまとめノートのような学びは可能だと思います。

いろんなことを学んだら自分基軸に体系化するっていうこと。 頭の中で自分の中で、いろんな知識っていうもの整理整頓する力っていうのがやっぱり求められてきていると思います。

中学高校からでもまとめノートをひたすら作る。  授業以外にも自分で勉強してまとめノートを広げるみたいな勉強の仕方をさせたらすごくいいと思います。

麻生専門学校グループ法人本部 広報部長
久米田 周作氏

短大については実務教育の機関。 専門学校からみたら、やっぱり大学短大ってひとつのブランドがあり、学士と準学士が取れるというところについては専門学校はもう全く別格扱いになってると思います。

福岡大学商学部 教授
田村 馨氏​

実質1年しかないということを学生がどれくらい、逆手にとって自分を成長させる場として、その1年を前向きにとらえることが出来るか。 それが出来れば短大ってものすごくいい教育の場だと思う。 向き不向きが学生によってあるんだろうと思いますが、そこで何かに気付いた学生はそれこそ4年制大学に編入してくればいいし、今その道ってものすごく広い。

逆に4年制大学から短大に行く学生も、多くはないですけどやっぱりいますよね。 だから4年制の大学も短期の大学も、お互い様の関係でいいのかなと思ってます。

専門学校に対して

九州産業大学商学部 教授
聞間 理氏

専門学校はある状況、例えばITだったら、今の IT エンジニアの求められる仕事とかスキルっていうのをまず確固として固めて、そこに活躍できるような知識っていうのを体系化して渡していると思うんですけど、そもそもね、ITエンジニアもどんどんどんどんプログラム言語が変わっていくし、テクノロジーが進化して行った時に、やっぱり短期的に、その効力が切れてしまう、ということになると、僕は今のモデルでもいいと思うんですが、リカレントじゃないですけど、古くなったらまた専門学校に戻ってきて、再教育して社会に出て行く、と言うようなところを担うのがよいのではないか、と思います。

香蘭女子短期大学 教授
中濵 雄一郎氏

短大と専門学校との違いで言うと個人のスキルアップという世界では専門学校さんはやっぱりすごいよという話をします。 短大に来ると何が違うかっていうことで、集団教育を重視してますと話します。

福岡大学商学部 教授
田村 馨氏​

特定の職業を意識させながら、社会に出て生きていくとはどういうことかとか、職業っていうのはどういうものかっていうものを自ら考える場を与えるのが専門学校だと思ってます。

色々なご意見ありがとうございます!

リカレント教育や編入など、それぞれの特徴に沿ったお話がたくさん出てきて興味深かったです。